自律神経とストレス - 自律神経の仕組みと改善法3

精神的ストレスと物理的ストレス

自律神経失調症の要因は、ストレスにあります。

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることですが、
ほとんどの場合、交感神経が過剰に働き、副交感神経が弱まっている状態になります。

交感神経は本来、緊急時に働く神経ですから、
副交感神経よりも優先的に働きます。

ストレスの多い現代社会では、
交感神経はすぐに反応し、体を緊張させてしまいます。
そのため、交感神経過剰となり、副交感神経が弱まってしまうのです。

その状態が長く続くと、自律神経のバランスは崩れてしまい、
自律神経失調症やうつ、不眠などになってしまいます。

しかし、ストレスというと、
「わたしはストレスがないから大丈夫」
「精神的にタフだから問題ない」と思われがちです。

「ストレスがない」という状態は、実際には存在しません。
また、ストレスには精神的なものだけではなく、物理的なものもあるのです。

自律神経のホメオスタシス(生体恒常性)とストレス(刺激)

人間のからだには「ホメオスタシス(生体恒常性)」という働きが備わっています。
これは、からだを一定の状態に保とうとする働きです。

ホメオスタシスは、暑いときに汗をかいて体温を下げたり、
まぶしいときに瞳孔を収縮させたりして、からだを一定の状態に保ちます。

このホメオスタシスの働きを保つために全身をコントロールしているのが、
これまで説明してきた自律神経なのです。

一方、ストレスとは、ホメオスタシスを崩そうとする刺激のことです。
つまり、ストレスがかかると、自律神経に大きな負担がかかるのは、
ホメオスタシスに大きな影響を及ぼすためです。

「ストレス=刺激」と考えると、ストレスは精神的なもの以外にも、
とてもたくさんあることがわかります。

精神的ストレスと物理的ストレス

精神的ストレス

人間関係や、好ましくない状況の中で、
少しでも「嫌だな」と感じることがあれば、それは精神的ストレスになります。

たとえば、プライベートや会社の人間関係、
あるいは、通勤ラッシュが大変だったり、家事で忙しいなどといったことも、
精神的ストレスになると考えてください。

また、「試験がある」「プレゼンがある」というような、
緊張や不安のある状況もストレスとなります。

頭では「このくらい当然のこと」と合理化して、前向きにがんばっていることでも、
自律神経は緊張を察知すると反射的に反応してしまうので、
体はストレスと捉えてしまっているのです。

物理的ストレス

物理的ストレスとは、生活環境や社会構造によって発生するストレスです。

物理的ストレス1.体の歪みからくるストレス

「長時間デスクワークをして、腰や背中に負担がかかる」
「肉体労働で、同じ動きばかりしている」
「家事をしていて、一日中立ちっぱなしだった」
「座るときにいつも右足を上にして足を組む」

これら一つ一つは、小さなことですが、
骨盤や背骨などの骨格に影響し、やがて大きな歪みへと変わってしまいます。
大きな歪みは血液の流れを阻害しますので、脳にとってのストレスとなります。

物理的ストレス2.化学物質によるストレス

放射能や光化学スモッグ、PM2.5などは有害物質として有名です。
タバコの煙やシンナーなども、その危険性はよく知られているところです。

しかし最も影響が大きいのは日常的に口にしている化学物質…
加工食品や食品添加物、服用しているお薬、
バランスに欠ける食生活(肉類・精製油・糖分の過剰摂取、野菜不足など)です。

(日本人が一年間に摂取する食品添加物の総量は、4kgもあるそうです!)

その次は日常的に使用する塗り薬、シャンプー、化粧品、洗剤、
外気に混じるほこりや花粉、黄砂、その他のアレルギー物質など、
いずれも微量ですが、体に蓄積しストレスとなっているのです。

有害物質を体外へ排出するのは、免疫機能を担う内臓の役割ですので、
これらが与える内臓へのストレスは計り知れません。

また、「食べ過ぎ」も、消化・吸収器官である内臓に大きな負担をかけ、
内臓疲労、からだの歪み、ひいては自律神経のバランスに大きな影響を与えてしまいます。

物理的ストレス3. 激しい気候・温度変化によるストレス

近年の激しい気候の変動や、夏場などのエアコンと外気の大きな温度差、
湿度が低すぎたり、高すぎたりするのもストレスです。

梅雨や台風などの急激な気圧差および気象現象、
京都のような盆地における強い寒暖差なども、自律神経に大きな影響を与えます。

最近よく言われる「気象病」なども、自律神経失調症のひとつと言えます。

物理的ストレス4.不規則な生活リズムからのストレス

自律神経は昼に活動し(交感神経が働き)、
夜に休む(副交感神経が働く)ようにできています。

そのリズムに逆らった生活をしたり、
長時間労働などの活動をする(交感神経を酷使する)と、
自律神経にとって大きなストレスとなります。

現代社会は物理的ストレスが山積!

このように、実は精神的なストレスよりも、
物理的なストレスの方が多種多様に存在しているのです。

また、上に挙げたことを見ていただければお分かりの通り、
これらは「どこにでもある状況」です。

現代日本は、物理的ストレスが山積みの状態が当たり前の社会となっているのです。

一つ一つは小さなものであっても、
大量のストレスがあらゆるところにある状態だと、
それを全部引き受ける体の負荷は、たいへんなものになります。

自律神経とストレスのバランスを取るには

適度なストレスは心身を鍛えるために必要不可欠な要素ですが、
過剰なストレスは心身を疲れさせ、壊してしまいます。

そのため、現代日本において、
自律神経失調症やうつ、不眠などでお悩みの方は、
潜在的にかなりいらっしゃることと思います。

しかし、あまりにそういった症状が多いため、
「みんな同じように疲れているのだから」「このくらい大丈夫」
と無理をしていらっしゃる方が多く、
何らかの対処を真剣に考えたときには、すでにかなり進行してしまっていて、
回復に相当な時間がかかるケースがたいへん多いです。

自律神経失調症は、
進行すればするほど回復に時間がかかり、自力で治すことが困難になります。

「最近、寝ても疲れがとれないな」「このところ、ずっと食欲がないな」と感じたら、
できるだけ早いうちに自律神経の検査を受けて、
ご自分の体の状態に見合った対処・改善をしていただきたいと思います。

では、自律神経失調症の改善とは、具体的にはどうしたらよいのでしょうか。

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